意外に知られてない?おりものの世界(おりもの①)

2020/07/31
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おりものはだれにでも

おりものは思春期以降の女性ならだれにでも存在します。女性ホルモンがでてくると腟の壁や腟の口、子宮の入口からのでてくる液体(分泌液)が増えます。これをすべて含めて「おりもの」と呼んでいます。

おりものは美容液

おりものは汚いと勘違いしている方が多いのですがこれは間違いです。それどころか女性の健康に欠かせないものです。

わかりやすくいえば、腟の潤いを保つ保湿液、老廃物を流す洗浄液、ばい菌を繁殖させない抗菌薬を合わせた総合スペシャル美容液、といったところです。

腟には自動お掃除機能、無料の保湿美容液が存在していることに注目してください(それなのに汚い、不安と感じて腟の中までゴシゴシ洗ってしまう女性が多いのです)。

酸っぱいおりもの

おりものが酸っぱくにおう、味がするのは普通のことです。おりものには乳酸桿菌という善玉菌が多く含まれています。乳酸菌と言えば優しいイメージを持つ方も多いです。

この乳酸桿菌が乳酸を作っているから酸っぱいのです。乳酸桿菌と酸が悪いばい菌から腟の中を守っています(腟の中を洗いすぎると腟の守護神が少なくなり雑菌が増えます)。

この酸っぱさは腟にとって必要不可欠なのです。(あなたにパートナーがいるなら教えてあげましょう)。

状態、量は月経周期で変化

おりものは月経周期によって変化するものです。

量はもちろんですが、色(白っぽかったり、透明)、性状(ねばねば、水っぽい、卵白のように糸をひく)、におい、すべて変化して一定であることはありません。

個人差も大きい

加えておりものは個人差が大きいです。明らかに異常がある場合(痛い、かゆい、熱いという症状や見た目の異常が明らか)を除いては、正常と異常を線引きできないのです。

大事なことは他人や平均と比べるのではなく、普段から自分のおりものを観察してみることです(まず1か月観察日記をつけてみましょう)。「いつも」の自分の特徴をつかめるはずです。

自分の特徴をつかむことは非常に大切なことです。おりものの不安の原因の1つは自分の体について知らないことが理由なのです。